インタビュー

keep thinking simple(2)
-社会システム情報学科長 黒田由彦

2014年8月11日

インタビュー前半部分はこちらです。

1DSC_1093ー 今しかできないことを見つけるためのアドバイスは?

きっと見つからないから探し続けることだと思います。最後、「見つかった」と思う時がくるかもしれないし、こないかもしれない。でもそのときに優先順位がついていればいい。僕だって大学講師をしているけど、もしかしたら企業のほうが向いていたかもしれないでしょ。どちらが向いていたか、だれもわからない。すごく後悔するときもある。なんで就職して違う道に行かなかったのかって。でも、正解はわからないが探し続ける。そしてその都度自分の解を見つけることが大事じゃないですか。

ー 情報文化学部の学生にメッセージをお願いします。

情報文化学部(以下、情文)の学生は迷っている人が多い。迷っているからこそ情文に来ているんじゃないかな。一見何やっているかよくわからないが、何をやってもいいような、そんな自由がある。下手に固まっていない。それが企業に評価されている。まさに今の社会に必要だ。
名古屋大学のテーマが何か知ってる?

ー 勇気ある知識人ですよね?

そう。あれをもっとも体現しているのがうちの学部だと思う。既成概念にとらわれず、いろんな学問をつなぎあわせ、人類の課題に取り組む。なにを大げさな、青臭いことをみたいに思うかもしれないけど、実はそういうことなんだよ。僕は地域の問題について研究してますが、小さい問題を追及しているという意識はない。いろんな問題は細部にある。小さな問題は大きな枠組で考えないとダメ。小さな問題だと思っていることが実はグローバルな広がり、奥行きがあって、そこを解決しなきゃいけないから、同時にグローバルな問題も、ローカルな問題も、並行して見ていかないと、解は見つからない。そういうのをグローカル(グローバル+ローカル)というのだけれど、情報文化学部は意識的にそこを追求している。

勇気ある知識人への第一歩は、勇気ある学生になることです。情報文化学部は名古屋大学のテーマの「勇気ある知識人」を一番体現しているのだから、皆さんもそれを目指して頑張ってください。

いろいろなことを複雑に考えないほうがいいですよ。情報文化学部はいろんなことやるけど、何かの問題を考えるときに、その問題に対する解ってそんなに複雑じゃない場合のほうが圧倒的に多い。だから、シンプルに考えましょう。いろんなことやりたいけど、いろいろ考えるんだけど、でも私これやりたいからこれに集中する、と答えが決まれば後は簡単。で、とりあえず1年やってみようと考えればいい。考えないのが一番悪い。keep thinking simple!これが大事。

1DSC_1105ー 最後に、情文を目指す高校生にメッセージをお願いします。

もしも自分がまだやりたいことが決まらなくて、やりたいことを考えて決めたいと思ったら、迷わず情文です。

何も迷わずどこに入って何をするって決めている人もいるけど、そうでない人もいる。高校生に言いたいのが、あなた方が考えている大学のイメージって、まず違っている。高校生までの知識で、大学でどのような勉強をやっているのか、正確にわかるはずがない。好奇心があって自分のやりたいことがかっちりは決まっていなかったら、あるいはちょっとでも迷ったら、情文です。名古屋大学で情文ほど面白いところはない、と僕は思っています。

ー 可能性はたくさんありますもんね。

ものすごくあると思うんです。こういう学部は大事にしましょうと。あなたがたにも情文に誇りを持ってほしいんだよね。情文を出たことに。情文を良くするも悪くするもあなた達学生次第。

原理的に考えなきゃいけないことが世の中にはたくさんある。それを考えなければならない。だからこそ、文理融合教育に本気に取り組んできた情報文化学部が重要になってくるのではないかと思っています。

ー ありがとうございました。

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